[ネタバレ注意]『みいちゃんと山田さん』第4巻|突然みいちゃんが消えた!?彼氏のマオとの間に一体何が…?
今回は、花火大会で山田さんが漫画家になりたいという夢を打ち明ける一方、みいちゃんがキャバクラを辞めて姿を消してしまう『みいちゃんと山田さん』第4巻の見どころ&感想記事です。
(※ネタバレを含みます。)
その表紙がこちら。
第4巻の表紙を飾るのは、みいちゃんや山田さんと同じキャバクラ「エフェメール」で働く桃花とココロです。
水色の髪に黒いドレスを合わせているのが、夜の世界をよく知る桃花。
その隣でピースをしている黒髪の女性が、就職活動を続けながら働くココロです。ちなみに、ココロは源氏名で、本名は泉美といいます。
同じ店で働きながら、夜の世界へ適応している桃花と、昼の世界へ戻ろうとするココロ。
そんな対照的な2人が華やかに表紙を飾る一方、本編ではみいちゃんがエフェメールを離れ、さらに危険な場所へ進んでしまうんですよね…。
さて、前巻でマオへ初めて拒否の姿勢を見せたみいちゃん。
しかし、第4巻では山田さんと花火大会を楽しんだ直後、何の挨拶もないまま店を辞め、連絡まで途絶えてしまいます。
みいちゃんは、なぜ風俗店で働くことになったのでしょうか?
そして、自分が傷つけられても助けを求めなかった彼女が、山田さんへ「たすけて」とSOSを送った理由とは…?
今回の記事では、そんな『みいちゃんと山田さん』第4巻の見どころを、過去巻とのつながりや感想も含めてまとめてみました。
ネタバレを含みます。ご注意ください。
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『みいちゃんと山田さん』3巻の振り返り
前巻の内容を振り返りたい方は、以下の記事に『みいちゃんと山田さん』第3巻の見どころをまとめているので、こちらから先にご覧ください。
『みいちゃんと山田さん』4巻(17話〜21話)の見どころ&感想[ネタバレ]
それでは、さっそく『みいちゃんと山田さん』第4巻の内容に入っていきましょう。
花火の夜に夢を語る山田さん。しかし、みいちゃんは店を辞めていた…
第4巻は、みいちゃんと山田さんが浴衣を着て、花火大会へ出かけるところから始まります。
みいちゃんにとっては初めて着る浴衣。
いつものキャバクラとは違う場所で花火を楽しむふたりは、ようやく同年代の女の子らしい時間を過ごせているように見えました。
そして、花火を見ながら山田さんが打ち明けたのが、漫画家になりたいという夢でした。
第1巻では、グラスを何度も割ってしまうみいちゃんのために用意されたプラスチックコップへ、山田さんが似顔絵を描いています。
第3巻でも、ピアス穴がないみいちゃんのために、魚のピアスをイヤリングへ作り直しました。
ただ失敗を防ぐための道具だったコップを特別な持ち物へ変え、身につけられなかったピアスを使える形へ変える。
山田さんはこれまでにも、自分が作ったものによって、みいちゃんを何度も喜ばせてきたんですよね。
これまで自分が作ったものでみいちゃんを喜ばせてきた経験も、漫画家になりたいという夢につながっているのかもしれません。
そして、その夢を初めて打ち明けられた相手がみいちゃんでした。
第3巻では、山田さんの関わりが、みいちゃんの初めての拒否につながりました。
今度はみいちゃんのまっすぐな言葉が、山田さんに誰にも話せなかった夢を口にさせます。
ふたりは、一方的に助ける側と助けられる側ではなく、少しずつ互いの行動を変える関係になっていたのです。
ただ、花火大会で楽しい時間を過ごしたあと、山田さんはみいちゃんがキャバクラを辞めたことを知ります。
しかも、山田さんにも何の相談も挨拶もないまま、その後の連絡まで途絶えてしまいました。
前巻ではマオへ初めて抵抗し、少しだけ前へ進んだように見えたみいちゃん。
だからこそ、その直後に姿を消してしまう展開に不安を感じてしまいますよね…。
母親に夢を否定される山田さん。その頃、みいちゃんは風俗店へ…
みいちゃんと連絡が取れなくなった一方で、山田さんのもとには実家の母親がやってきます。
山田さんの母親は、連絡が取れないことを理由にアパートの前で長時間待ち、娘の部屋へ上がり込みました。
そして、山田さんの就職活動や将来へ強く介入します。
第17話でみいちゃんへ漫画家になりたいという夢を打ち明けた山田さんは、母親にも自分の本当にやりたいことを伝えました。
しかし、母親はその夢を受け止めず、強く否定してしまいます。
みいちゃんには言えた夢を、自分を育てた母親には認めてもらえない。
母親が帰ったあと、山田さんは強いストレスによって、自分自身を傷つけるような行動を取ってしまいます。
これまで山田さんは、みいちゃんを理解し、できないことを責めず、その時にできる方法を考えてきました。
一方、山田さんの母親は、娘自身の希望よりも、自分が正しいと思う生き方を優先します。
第2巻では、小学生だったみいちゃんへ支援学級の話が出たものの、母と祖母が「周囲からどう見られるか」を気にし、その入口を閉じてしまいました。
育った家庭も抱えている困難も同じではありませんが、本人に必要なことや本人の希望より、周囲の価値観が優先されてきた点は、みいちゃんと山田さんに共通しています。
山田さんは、みいちゃんを助けるしっかりした人物に見えます。
ただ、彼女自身もまた、母親の支配から完全には抜け出せていないんですよね…。
そんな中、モモから山田さんへ、みいちゃんが新大久保の風俗店で働いているという情報が伝えられます。
さらに、みいちゃんへ特別な感情を抱いていた客のシゲオが店で騒動を起こし、彼が示した写メ日記からも、みいちゃんがかなり危険な状況にいることが分かっていきます。
シゲオの思い込みと行動は決して肯定できるものではありません。
それでも、その危険な行動をきっかけに、姿を消したみいちゃんの居場所が分かるという、かなり皮肉な流れになっています。
風俗店へ移ったみいちゃんは、マオへ渡す金を稼ぐため、キャバクラにいた頃よりも危険な客や要求まで受け入れるようになっていました。
第3巻でマオへ拒否できたことは、意味のない変化ではありません。
ただ、一度の拒否だけで、それまでに作られた支配関係や、みいちゃんを取り巻く環境まで変えられるわけではなかったのです。
みいちゃんが働く環境は、キャバクラにいた頃よりもさらに危険なものへ変わっていきます。
誰かに求められることを、自分が必要とされている証のように感じてしまう危うさも、より直接的な搾取へつながっていました。
ハムカツの危機で届いたSOS。山田さんはみいちゃんを助けられるのか…?
新大久保の風俗店で働き始めたみいちゃんは、店側から報酬を不当に扱われ、危険な客への接客も求められます。
それでもマオは、みいちゃんが置かれている状況を気にすることなく、さらに金を用意するよう要求していました。
第3巻で初めて拒否できたものの、マオによる暴力と金銭的な支配は終わっていなかったのです。
そんなある日、山田さんのもとへ、みいちゃんから切迫した連絡が届きます。
危険にさらされていたのは、みいちゃんが小さな家族として大切にしてきたハムスターのハムカツでした。
第2巻ではみいちゃんがハムカツへ愛着を注ぐ一方、みいちゃん自身の生活が不安定なため、ハムカツを飼い続けることにも不安が残っていました。
そして第4巻では、そのハムカツの危機が、みいちゃんに山田さんを頼らせるきっかけになります。
みいちゃんは、自分がマオから暴力を受けても、金を奪われても、山田さんへ明確な助けを求めることができませんでした。
しかし、自分ではなくハムカツが傷つけられそうになった時、初めて山田さんへSOSを送ったのです。
自分を守るためには助けを求められなくても、大切な存在を守るためなら誰かを頼ることができる。
ここには、みいちゃんが自分自身を大切にすることの難しさが表れているように思います。
一方で、第1巻から続いてきた山田さんとの関わりが、危機の時に連絡できる相手を作ったことも確かです。
専用コップ、魚のイヤリング、マオへの介入。
もちろん、山田さんが関わったからといって、みいちゃんの生活が一気に変わったわけではありません。
それでも、第3巻でマオへ初めて拒否し、第4巻では山田さんへ助けを求める。
変化は小さいですが、みいちゃんがまったく変わっていないわけではないんですよね。
連絡を受けた山田さんは、すぐにみいちゃんのもとへ駆けつけます。
そして、マオによるハムカツへの危害を止め、みいちゃんの危機にも直接向き合うことになりました。
さらにその後、みいちゃんを国外へ連れ出そうとしていたマオの計画は、思わぬ形で彼自身へ返ってくることになります。
山田さんがマオへどのような言葉を向けたのか。
そして、みいちゃんを利用しようとしたマオに何が起きるのか。
第4巻のクライマックスとなる一連の場面は、ぜひ絵と一緒にご自身で読んでみてください。
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まとめ
『みいちゃんと山田さん』第4巻で強く浮かび上がったのは、自分の人生を自分で選ぶことの難しさでした。
山田さんは漫画家になりたいという夢を母親に否定され、みいちゃんはマオや風俗店の都合によって、さらに危険な環境へ追い込まれていきます。
ふたりが抱えている問題は同じではありません。
それでも、本人の希望より、周囲が押しつける『正しさ』や一方的な都合が優先されてきた点は重なって見えるんですよね。
その一方で、花火大会では、みいちゃんの言葉が山田さんに誰にも話せなかった夢を語らせました。
そして終盤では、山田さんとの関わりの積み重ねが、みいちゃんに「たすけて」と言える相手を残します。
第3巻で初めてマオを拒否し、第4巻で初めて山田さんへ助けを求める。
どちらも、すぐに生活を変えられるほど大きな行動ではありません。それでも、ふたりが一方的に助ける側と助けられる側ではなく、互いの行動を少しずつ変える関係になっていることが分かります。
マオによる直接的な支配は、思わぬ形でいったん途切れました。
しかし、彼がいなくなれば、みいちゃんが抱えてきた問題や、周囲から搾取されやすい状況まで消えるわけではありません。
再会したふたりは、ここから自分の人生を選べるようになっていくのでしょうか?
少しだけ前へ進んだように見えるからこそ、最初から示されている12か月後の「みいちゃんの死」という結末が、さらに気になりますね…。
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以上、『みいちゃんと山田さん』第4巻の見どころ&感想記事でした。
ありがとうございました。






