[ネタバレ注意]『十字架のろくにん』最終第24巻|漆間俊と至極京に下る最後の審判…「6人目」とは?
今回は、死の毒に侵された漆間俊と、すべての元凶である至極京の最後の対決が描かれる『十字架のろくにん』最終第24巻の見どころ&感想記事です。
(※ネタバレを含みます。)
その表紙がこちら。
淡い色合いの中、静かな表情を見せる漆間俊が大きく描かれています。
第1巻の表紙では、家族を奪われ、5人への復讐を誓った俊が冷たく鋭い目を見せていました。
それに対して最終巻となる今回は、長い復讐の果てに彼がどんな結末へたどり着くのかを想像させるような1枚になっていますね。
俊が復讐を誓った相手は、千光寺克美、右代悠牙、円比呂、久我大地、そして至極京の5人。
これまで4人への復讐を終え、祖父や弟の翔、東千鶴をはじめとする大切な人たちを失いながらも、俊は最後の1人である京を追い続けてきました。
しかし、俊自身もその途中で罪のない安西刑事を殺し、もう元の場所には戻れないほどの罪を背負っています。
はたして、俊は至極京への復讐を果たすことができるのでしょうか?
そして、最終話のタイトルにもなっている「6人目」とは、一体誰のことなのでしょうか?
今回の記事では、そんな『十字架のろくにん』最終第24巻の見どころを、過去巻とのつながりも含めてまとめてみました。
ネタバレを含みます。ご注意ください。
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『十字架のろくにん』を最初から振り返る
俊が5人への復讐を誓うことになった始まりは、第1巻の記事で詳しく紹介しています。
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それでは、さっそく最終第24巻の内容に入っていきましょう。
百木の「孤毒」で命の期限を切られた俊は、それでも至極京を追う
第24巻は、漆間俊、至極京、そして京を信奉し続けてきた百木早苗による最後の局面から始まります。
京を庇う百木に対し、俊は銃を発砲。
しかし百木は、命を落とす直前に俊の体へ猛毒の「孤毒」を注入していました。
この毒は、時間の経過とともに俊の感覚や体の機能を奪い、最後には死へ至らせるものです。
つまり俊は、至極京を目の前にしながら、自分にも残された時間がほとんどない状況へ追い込まれてしまったんですよね…。
それでも、生き残るためにその場を離れるのではなく、京への復讐を終わらせるために動き続ける俊。
そんな俊が最終巻では、残された自分の命まで使い切るようにして、長年追い続けた相手を制圧していきます。
生き残るための時間ではなく、復讐を終わらせるための残り時間になっているところに、俊の引き返せなさが表れていますよね。
毒によって体の自由が失われていく中、ここから俊にとって最後の復讐が描かれていきます。
痛みを知らなかった至極京が、初めて恐怖と弱さをさらす
ついに至極京を拘束した俊は、家族や大切な人たちを奪われた長年の因縁に決着をつけるため、最後の制裁を始めます。
ただ、京は生まれつき痛覚を持たず、これまで他人が苦しみ、壊れていく姿を観察する側に立ち続けてきた人物です。
幼い頃の俊を「実験体A」と名付けたのも、人間がどこまで追い詰められれば自ら命を絶つのかを知りたい、という京の異常な好奇心からきていたようですね。
そんな京が、この最終局面で初めて自分の肉体に走る激痛と向き合うことになります。
これまでどんな状況でも余裕を崩さず、他人の死さえ観察対象にしていた京。
しかし自分が痛みを味わう側になった途端、その絶対的だった態度は崩れ、死への恐怖をむき出しにして命乞いを始めます。
他人の痛みには関心を示さなかった京が、自分の痛みには耐えられない。
単に俊が京を力で上回るだけではなく、2人の立ち位置そのものが完全に反転するところが、この決着の大きな見どころとなっています。
そんな俊が、京にどのような制裁を行ったのか。
そして、あれほど特別な存在であるかのように振る舞っていた京が、最期にどんな表情と言葉を見せるのか。
2人の長い因縁が終わる瞬間は、ぜひ絵と一緒にご自身の目でご覧ください。
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俊にも下る最後の審判。最終話「6人目」が示すものとは?
至極京への復讐を果たした俊ですが、百木に打たれた「孤毒」の進行を止めることはできませんでした。
俊は先に命を奪われていた東千鶴のもとへたどり着き、その遺体に寄り添う形で最期を迎えます。
長い間追い続けた至極京を倒したものの、俊自身も生きて日常へ戻ることはありませんでした。
その後、首謀者を失った革命倶楽部は瓦解し、橋田市を巻き込んだ一連の事態も収束へ向かいます。
一方で、俊たちが行っていた復讐代行組織「ジュージカ」は、川奈美々と鈴山麗央によって引き継がれていくことになりました。
俊が記憶を失った状態でジュージカに加わり、再び至極京への復讐という目的を思い出した経緯は、第9巻の記事で紹介しています。
そして最終話のタイトルは「6人目」。
俊が復讐の対象としてきた元同級生は、千光寺、右代、円、久我、至極の5人でした。
では、作品タイトルの『十字架のろくにん』に含まれる、残る1人は誰だったのか。
その答えとして示されるのが、復讐を続ける中で無関係の安西刑事を殺し、自らも取り返しのつかない罪を犯した漆間俊です。
俊は5人の悪を裁く復讐者であると同時に、自分自身もまた、罪を背負って裁かれる側の「6人目」になっていました。
第1巻では、5人の化け物を倒すために、少年もまた人ならざる何かへ変わっていく物語として始まった『十字架のろくにん』。
しかし最後は、悪を倒したからといって俊の罪まで消えるわけではない、というところまで描いて物語を閉じています。
「6人目」がどのような画面と言葉で示されるのか。
そして、俊と千鶴の最期、残された川奈と麗央が選んだ道については、上記の俊の復讐シーンと一緒に、ぜひ最後までご自身で読んで確かめてみてください。
まとめ
第1巻で5人への復讐を誓った漆間俊と、すべての元凶である至極京の因縁が、最終第24巻でついに決着を迎えました。
他人の苦しみを観察し続けた京は、最後に自分自身の痛みと死への恐怖を知ることになります。
一方、京を倒した俊にも、復讐の途中で犯した罪を含めた最後の審判が下されました。
どちらか一方だけではなく、2人の『人でなし』にそれぞれの結末を与えたのが、この最終巻なんですよね。
特に、安西刑事を殺した第6巻の出来事を、最終話の「6人目」へつなげた構成は、俊を無条件の英雄として終わらせないための重要な答えになっています。
至極京への復讐は成し遂げられましたが、俊が失った人や、俊自身が犯した罪まで消えたわけではありません。
復讐の完遂による決着と、すべてを失った喪失感の両方を残す、最後まで『十字架のろくにん』らしい厳しい結末になりました。
そして俊がいなくなった後も、川奈と麗央によって「ジュージカ」の活動は続いていきます。
俊個人の復讐は終わっても、法では裁けない悪や、救いを求める被害者の存在まで消えたわけではない、ということなのでしょう。
中武士竜先生、ここまで『十字架のろくにん』を描いてくださり、ありがとうございました。
以上、『十字架のろくにん』最終第24巻の見どころ&感想記事でした。
ありがとうございました。
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