[ネタバレ注意]『みいちゃんと山田さん』第1巻|アニメ化決定!12ヶ月後の死へ向かう歌舞伎町で出会った2人の物語

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今回は、12ヶ月後に死亡することが最初から明かされているみいちゃんと、歌舞伎町のキャバクラで彼女に出会う山田さんを描いた『みいちゃんと山田さん』第1巻の見どころ&感想記事です。

(※ネタバレを含みます。)

その表紙がこちら。

可愛い小物をいっぱい身につけた1人の女の子。

彼女がこのマンガの主人公であり、12ヶ月後に悲惨な死を遂げることになる“みいちゃん”です。

 

物語の舞台は、2012年1月の新宿・歌舞伎町。

大学に通いながらキャバクラで働く山田さんは、体験入店にやってきた21歳のみいちゃんと出会います。

ただ、この物語では最初から、みいちゃんが山田さんとの出会いから12ヶ月後に死亡することが明かされているんですよね…。

なぜ、みいちゃんは殺されてしまうのか?

そして、彼女がその未来から逃れるきっかけはなかったのか?

結末が先に示されているからこそ、ふたりの間に生まれる何気ないやり取りにも、少しずつ終わりが近づいているような緊張感が重なります。

今回の記事では、そんな『みいちゃんと山田さん』第1巻の見どころを、感想も含めてまとめてみました。

ネタバレを含みます。ご注意ください。

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『みいちゃんと山田さん』のあらすじ

以下に、『みいちゃんと山田さん』のあらすじを載せておきます。

2012年、新宿。
夜の街でキャバクラ嬢として働く山田さんは、何をやってもダメダメな新人・みいちゃんと出会う。
ヤル気と元気はあるものの、漢字も空気も読めないみいちゃんは、周りから馬鹿にされ「可哀想」のレッテルを貼られてしまう。
それでも、健気に働くみいちゃんの姿に、山田さんは徐々に心を惹かれていきーーー。
※本作品はフィクションです。

引用:『みいちゃんと山田さん』|マガポケ

 

『みいちゃんと山田さん』1巻(1話〜5話)の見どころ&感想[ネタバレ]

それでは、さっそく『みいちゃんと山田さん』第1巻の内容に入っていきましょう。

12ヶ月後に殺されてしまう“みいちゃん”と山田さんの出会い

第1巻は、みいちゃんが12ヶ月後に死亡する未来を示したあと、山田さんと初めて出会った2012年1月へと遡ります。

みいちゃんが体験入店に訪れたのは、山田さんが働く歌舞伎町のキャバクラ「エフェメール」。

しかし、みいちゃんは初日から遅刻し、身元を隠すための源氏名ではなく本名を名乗り、接客中にはグラスを倒してお客さんに飲み物をかけてしまいます。

本人は一生懸命に働こうとしているものの、店のルールを理解し、その場に合った行動を取ることができません。

当然、同じ店で働くキャストたちはみいちゃんの採用に反対します。

接客する本人だけでなく、一緒に働く周囲にも影響が出る以上、ただ優しく見守ればいいという話ではないですよね。

そんな中で、みいちゃんを庇ったのが山田さんでした。

山田さんは、経験がなく未熟であることと、その仕事への適性がないことを同じものとして決めつけず、みいちゃんにも働く機会を与えるべきだと考えます。

山田さんがしたのは、みいちゃんの行動をすべて肯定することではありません。

周囲が早々に「何をやってもダメな子」と見切ろうとする中で、周囲と同じようにすぐ見切らなかったことが、ふたりの関係の始まりとなるのです。

この時点では採用を喜ぶみいちゃんですが、読者には彼女の12ヶ月後の結末がすでに示されています。

新しい仕事が決まるという本来なら前向きな場面にも、その先にある未来が重なって見える構成になっていますね…。

 

雑誌の読み聞かせと専用コップで、ふたりの距離が縮まっていく

店で働き始めたみいちゃんは、少しずつ山田さんに懐いていきます。

ある日、控室で本を読む山田さんの真似をして、みいちゃんも雑誌を持ってきました。

しかし、そこでみいちゃんが初歩的な漢字を読むことも難しいと分かります。

その様子を見た山田さんは馬鹿にするのではなく、隣に座って雑誌を読み聞かせることにしました。

みいちゃんの「できないこと」が明らかになる場面ですが、それがふたりで同じ時間を過ごすきっかけへ変わっているんですよね。

さらに、接客中に何度もグラスを割ってしまうみいちゃんには、店から専用のプラスチックコップが用意されます。

周囲と違うコップを使わされることは、みいちゃんにとって自分だけができないと突きつけられるような出来事だったはずです。

ただ、山田さんがそのコップにみいちゃんの似顔絵を描いたことで、ただの失敗対策だったコップが、みいちゃんにとって特別な持ち物になったんですよね。

できないことを責めるだけでなく、読めないなら読み聞かせる、グラスを割ってしまうなら割れないコップを使う。

そんな具体的な行動を通して、ふたりの間に小さな居場所が作られていく点は、この第1巻の大きな見どころです。

一方で、みいちゃんは同僚・ココロの顔写真を無断でSNSへ投稿し、桃花から厳しく叱られるトラブルも起こします。

みいちゃん自身に悪意がなかったとしても、写真を公開されたココロが受けた被害までなくなるわけではありません。

みいちゃんを理解しようとすることと、彼女の行動で困る人を見ないことは別です。

優しさだけでは解決できない問題も同時に描かれているからこそ、山田さんとみいちゃんの関係も単純な救済の物語にはなっていません。

プラスチックコップを受け取ったみいちゃんがどのような反応を見せるのかは、ぜひマンガの絵と一緒に確かめてみてください。

 

支援につながったムウちゃんの言葉は、みいちゃんに届くのか?

山田さんとの距離が近づく一方で、みいちゃんの生活には、店の中で起こす失敗だけでは済まない危うさも見え始めます。

第4話では、キャバクラでの勤務を終えたあと、みいちゃんが店の外でも身体を売っていることが明らかになります。

みいちゃんは客から求められることや、自分の身体を差し出すことを、人との関係をつなぐ手段のように捉えていました。

一見すると自分で選んでいるように見える行動でも、それ以外の方法を知らずに繰り返しているのだとすれば、本人の意思だけで片付けることはできませんよね…。

そして第5話では、みいちゃんの幼馴染であるムウちゃんが登場します。

ムウちゃんは万引きを繰り返して服役していましたが、それをきっかけに手帳を取得し、福祉の助けを受けながら生活を立て直そうとしていました。

みいちゃんと似た困難を抱えていながら、公的な支援につながることができたムウちゃん。

そんな彼女は、みいちゃんにも支援先へ相談するよう勧めます。。

ムウちゃんの存在によって、みいちゃんにも別の道がまったくなかったわけではないことが示されるのです。

ただ、支援する制度があることと、それを自分に必要なものとして受け入れられることの間には、大きな隔たりがあります。

長い間、自分なりの方法で生き延びてきたみいちゃんにとって、誰かから「助けが必要な人」だと示されることは、素直に受け止められる話ではありませんでした。

はたして、ムウちゃんから差し出された支援の手は、みいちゃんに届くのでしょうか?

ふたりがどのような言葉を交わし、みいちゃんがどんな反応を見せたのか。

1巻のクライマックスとなるこの場面は、ぜひ絵と一緒にご自身で読んでみてください。

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まとめ

『みいちゃんと山田さん』第1巻では、仕事のできない新人と、彼女を放っておけない先輩という関係から始まり、みいちゃんが抱える問題が少しずつ見えてきました。

山田さんによる雑誌の読み聞かせや、プラスチックコップに描かれた似顔絵は、みいちゃんに小さな居場所を作ります。

しかし、その小さな優しさだけで、みいちゃんの仕事、生活、人との関わり方をすべて変えられるわけではないんですよね。

また、みいちゃんだけを「可哀想な子」として描いていない点も重要です。

SNSへ写真を投稿されたココロや、店の秩序を守ろうとする桃花など、みいちゃんの行動によって困る側の人物も描かれています。

だからこそ、誰かひとりが優しくすれば救えるという話ではなく、本人が支援につながることの難しさまで浮かび上がってきます。

支援につながったムウちゃんと、その言葉を簡単には受け止められないみいちゃん。

ふたりの分かれ道を見せられると、みいちゃんの未来が本人の努力だけで決まったわけではないことも分かります。

冒頭ですでに待ち受ける死が明かされているからこそ、ここからの12ヶ月で、どの出来事がみいちゃんの未来につながっていくのかが気になりますね…。

 

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以上、『みいちゃんと山田さん』第1巻の見どころ&感想記事でした。

ありがとうございました。