[ネタバレ注意]『死役所』最新第27巻｜衝撃を嫌うクズな死役所職員・フシ見さんの生前の罪が描かれる…
今回は、余命宣告を受けた会社員、報復で殺された元ヤンキーのエピソードと共に、死役所職員・フシ見さんの生前の罪が明かされる『死役所』第27巻の見どころ&感想記事です。
（※ネタバレを含みます。）
その表紙がこちら。
すぐに人を小バカにする性格が顔に出ているようなこの人が、死役所で他殺課を担当しているフシ見さんです。
耳を塞いでいるのは衝撃が苦手だからだそうですが、彼が生前に起こした事件はとても衝撃的なものでした。
毎巻“死”を通して様々な角度から感情を揺さぶってくるこの『死役所』ですが、今回もほっこりする話からやるせない話、憤りを感じる話までバリエーション豊かに収録されていました。
特に3つ目のフシ見さんのエピソードは、死刑になった人たちが死役所職員になる、ということを改めて思い出させられるようなエピソードになっていました。
温厚なシ村さんに「衝撃的な屑」とまで言わせた彼は、いったい生前何をして死役所職員になったのでしょうか？
今回の記事では、そんな『死役所』の第27巻の見どころを、感想も含めてまとめてみました。
ネタバレを含みます。ご注意ください。
もくじ
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『死役所』26巻の振り返り
前巻の内容を振り返りたい方は、以下の記事に『死役所』第26巻の見どころをまとめているので、こちらから先にご覧ください。
『死役所』27巻（127話〜）の見どころ&感想[ネタバレ]
それでは、さっそく『死役所』第27巻の内容に入っていきましょう。
余命宣告を受けた中年男性が綴った人生最期の旅日記
1人目は、末期がんで残り半年の余命宣告をされてしまった中年男性のエピソードです。
彼は宣告を受けた当初は当然気を落としていたのですが、ふと死ぬ前に旅行に行こうと思いたち、その記録をブログに書いていくことにしたのです。
そこから何度かの旅行を通して、旅で見た景色、道中で出会った人たち、トラブルも含めて起こったイベントなどをブログに書き残していったその男性。
そんな彼は状況を知っている母親からの「ちゃんと毎日楽しんでるか？」という質問に「うんまあね」と笑顔で返していました。
その後、彼は宣告通りに亡くなってしまったのですが、彼の身内が遺品整理をしている時にそのブログの最後に書かれた家族への感謝を見て、思いを馳せている様子にはジーンとくるものがありましたね。
僕も余命宣告はされていなくとも、1日1日を楽しんでいると胸を張って言えるような毎日を過ごしていきたいと思えるエピソードでした。
いくら反省しようとも過去に犯した罪は消えなかった…
2人目はかつては不良、今は更生して過去の行いを反省しながら、真っ当な人生を歩もうとしている1人の男性が登場します。
そんな彼は愛する人と結婚し、もうすぐ第1子が生まれるというタイミングで殺されて死役所へとやってきました。
素っ裸で両手足を拘束され、身体中にタバコの火の痕を付けた状態で。
それほどまでに強い殺意を持って彼を痛めつけて殺したのは、かつて不良だった彼に無理やり襲われて自殺した女子生徒の妹でした。
エピソードの途中で、更生した彼が過去に傷つけた人たちに謝りたいと悔やんでいる様子が描かれていましたが、正直それも被害者からしたら自己満足にしか思えませんよね。
特に被害を受けて死んでしまったり病んでしまったらなおさら、今さら謝られたところで、と思われても仕方がないことだと思います。
更生し反省していた男性のことを可哀想だと思う気持ちもなくはないですが、全ては過去の自分の行いが原因となると、救いのないやるせなさを感じるエピソードでした。
衝撃を嫌うフシ見さんは生前どのような罪を犯したのか？
3つ目のエピソードでは、いよいよ表紙のフシ見さんが生前どのような罪を犯したのか、その犯行の一部が明かされます。
“一部”というのはフシ見さんの人生史を読んだシ村さんによると、どうやら彼は中学生の頃に1回、大学生の頃に1回、そして最後の1回と3度も罪を犯しているみたいなんですよね。
その中から今回描かれていたのは、大学生の頃の罪でした。
当時から大きな声を出されることが嫌いでありながら、わざと嫌味な事を言って人との衝突を繰り返してきたフシ見さん。
そんな彼にはよく行動を共にする2人の学友がいたのですが、彼はある時2人が何気なくぼやいた「大学なんてなくなってしまえばいいのに」という言葉に強い興味を示していました。
そして後日、2人がテスト間近に起こった大学でのトラブルをきっかけに伏見さんに助けを求めてきたタイミングで、彼は「イタズラ程度の爆弾を設置してテストを中止にさせよう」と提案したのです。
そうしてフシ見さんは「みんなをビックリさせてあげよう」と言いながら意気揚々と爆弾を作成し、その設置を2人に任せました。
ここまでの話から「この爆弾の威力がイタズラ程度ではない」ということは予想がつくかもしれませんが、この後のシーンでフシ見さんはしれっととんでもない事をやってしまいます。
シ村さんに「衝撃的な屑」と言わしめるフシ見さんの危険性がはっきりとわかるこのエピソードの結末は、ぜひご自身で読んでみてください。
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まとめ
今回も全体を通して感情の落差が激しい1冊でしたね…。
個人的には1つ目の男性のエピソードはかなり好きで、自分が死んだ後も生きた証が文字としてネット上に残る、というのがとても素敵な事だと感じました。
僕もこうしてネットに文章を書いている身として、これからもいつ誰に読まれても恥ずかしくないものを残していきたいですね。
そして3つ目のフシ見さんのエピソードは、彼がれっきとして罪を犯す内容ではあったのですが、今回の件が直接死刑につながるようなものではなかったようでした。
はたして彼は「最後の1回」にどんな事件を起こして死刑になってしまったのでしょうか？
まだまだ深い闇がありそうな彼の過去、明かされる時が楽しみです。
『死役所』28巻（132話〜）の発売日は？
続く132話以降が収録された『死役所』第28巻は2025年の夏ごろに発売予定のようです。
今から続きが待ち遠しいですね。
以上、『死役所』第27巻の見どころ&感想記事でした。
ありがとうございました。
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