[ネタバレ注意]『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』第9巻|マンガ賞で1位の後宮ミステリー!

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今回は、“小説家になろう”発の薬屋の少女が主人公の大ヒット異色ミステリーのコミカライズ作品『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』、その第9巻の見どころ&感想記事です。
(※ネタバレを含みます。)

その表紙がこちら。

薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~(9) (サンデーGXコミックス)

秋の雰囲気が漂う中で猫猫マオマオと宦官の壬氏ジンシがこちらを見つめています。

 

〜追記〜
第10巻以降の最新記事一覧はこちら↓
『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』の記事一覧

 

すでにご存知の方も多いと思いますが、この『薬屋のひとりごと』は「次にくるマンガ大賞2019」のコミックス部門で第1位に選ばれた作品です。

原作はオンライン小説であり、そこから人気に火がついた結果「月刊ビッグガンガン」と「月刊サンデーGX」の2誌でコミカライズ版が連載されました。

今回紹介するのは「月刊サンデーGX」で連載されている方の『薬屋のひとりごと』です。

2作品の違いは絵やセリフに多少の違いはあれどおおまかなストーリーは同じなようで、僕は調べた結果「原作をまだ読んでいない方にオススメ」と紹介されていた「サンデーGX」版の方を読みました。

実際に原作を読んでいなくても十分に世界観やストーリーを楽しめたので、僕と同じくコミカライズ版から入る方はぜひ「サンデーGX」版から読んでみてください。

 

今回の記事では、そんな『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』の第9巻の見どころを、感想も含めてまとめてみました。

ネタバレを含みます。ご注意ください。

 

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『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』のあらすじ

このブログで『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』を紹介するのは初めてなので、いかにあらすじを載せておきます。

誘拐された挙句、とある大国の後宮に売り飛ばされた薬屋の少女・猫猫(マオマオ)。
年季が明けるまで大人しくしようと決めていた猫猫だったが、あるとき皇帝の子どもたち次々と不審死することを知る。
好奇心と少しばかりの正義心、そして薬屋の知識を使い、その謎を調べ始めてから猫猫の運命は大きく変わって…?

引用:薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~|サンデーうぇぶり

 

このマンガは、「薬屋の少女である猫猫が大国の後宮で起こる様々な事件を、自身の薬の知識をもって解決に導いていく」という軽いミステリー要素が中心となって物語が進んでいきます。

ただミステリーと言っても決して重い内容ではなく、猫猫と宦官の壬氏ジンシとのやり取りのようにクスッと笑える要素もたくさんあるので、軽い気持ちで読み進めていくことができますよ。

では、さっそく第9巻の内容の方に入っていきましょう。

 

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『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』9巻の見どころ&感想[ネタバレ]

女官の1人が行方不明に!その裏に渦巻く陰謀とは…?

ある日、猫猫の耳に「タオという1人の女官が行方不明だ」という噂が入り、またそれと同時に彼女は後宮を監督している壬氏ジンシから「間違えて食べてしまいそうな毒性のキノコについて調査してほしい」という依頼を受けました。

そんな最中、後宮で静妃ジンヒという中級妃が食中毒で亡くなるという事件が起こります。

この静妃は以前、上級妃の1人・玉葉ギョクヨウが懐妊した際に「毒を盛ったのでは」と疑惑をかけられていた妃でもあり、そのことを知って「壬氏が静妃に毒を盛った犯人は後宮の中にいるのではないかと疑っているのではないか」と察する猫猫。

その後、静妃の葬式に突如現れた“静妃と同様に顔のただれた宋妃ソンヒ”の顔を見た彼女は、今回の事件の根幹となる”ある猛毒キノコ”へとたどり着きました。

そしてそこからさらに調査を続けた猫猫は、なんと先日亡くなったはずの静妃の白骨状態の遺体を発見したのです。

つまり今回の事件は、1年前になんらかの理由で亡くなっていた静妃の侍女たちがそれを隠すために侍女の1人だったタオを静妃になりすまさせており、それが彼女が結婚によって後宮を後にすることによってバレてしまうことを恐れた他の侍女たちによる犯行だと猫猫は推測しました。

猫猫の毒の知識や後宮での人間関係など、このマンガを形作る要素がギュッと詰まったエピソードでした。

 

今回のエピソードでは、壬氏をはじめ後宮の人々がすっかり猫猫のことを信頼し可愛がってることがひしひしと伝わってきましたね。

これも彼女が後宮に来てからの自分に与えられた役割にきちんと向き合ってきた結果だと思います。

ただ、毒に対する好奇心に歯止めが効かないのは相変わらずで、最後に無数のキノコを得た猫猫のあの生き生きとした表情とそれを見る壬氏の表情は対極的で面白かったです。

 

四六時中監視されている姉妹が身篭ることはあり得る?

ある日、まるで2人いるかのように見えるほどの透明さをもつ玻璃製の鏡を見せられる猫猫。

どうやらそれは後宮の四夫人全員に贈られた“異国の特使様”からの贈り物のようでした。

さて、場面は変わって後日、猫猫は高順ガオシュンから“ある姉妹の謎”を持ちかけられます。

その謎というのは、「親の過保護から1人で外出することする許されなかったとある姉妹がある日『妹が仙人の子を身ごもった』と報告した。この状況で監視を逃れて部屋を抜け出すことは可能か?」というものでした。

そして、その姉妹の部屋の間取りを見た猫猫は、あっさりと玻璃製の鏡を使えば可能だと推理してみせました。

彼女がいうには、その姉妹は2つある窓のうちの1つの側に玻璃製の鏡を置き、監視の位置からは部屋に2人がいるように見せることで妹が部屋を抜け出していた、という推理が成り立つようです。

ただ、この推理の最中に猫猫は「この高順の話はあくまでも例え話であり、彼がもっと別の秘密を抱えているのではないか」とも推測していました。

そんな彼の本意が明かされるのはまだ先のこととなりそうです。

 

最初の場面で“玻璃製の鏡”や“特使様からの贈り物”に触れておき、高順が徐々に本題に触れてくるストーリー展開はミステリーっぽかったですね。

まだ回収されていない伏線もあるようなので、それらがここから先の展開にどう絡んでくるのかが楽しみです。

 

50年前の“月の精”の代役を用意せよ!

後日、猫猫は壬氏から「“月の精”のような絶世の美女の話を知らないか」と尋ねられます。

どうやら後宮を訪れている異国の特使が曽祖父からその“月の精”の話を聞いて「会ってみたい」と言っているようで、壬氏は大事な外交相手でもあるため出来れば望みを叶えたいと言うのです。

そして「約50年前」「花街の踊り子」という条件から猫猫が思い当たった人物は、彼女が後宮に来る前に世話になっていた花街の“婆さん”でした。

その事実を受けて、特使の望みをどうにか叶えようと現在の“月の精”たり得る美女を探し出そうとする壬氏たち。

しかし、当時の“月の精”の背丈は175cmで、そのうえ容姿も似ている人物となると探し出すのは困難でした。

ただ、そこで猫猫は「壬氏であればその条件に当てはまるのではないか」と言い出します。

そうして壬氏は5日後の宴で“月の精”として姉妹である特使の前に姿を現すこととなりました。

はたして、彼は特使たちに認めてもらうことができるのでしょうか?
気になる続きは次巻へと持ち越しです。

 

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まとめ

この第9巻は割としっかりめの謎解きの要素を含むエピソードが収録されており、かなりの読み応えがありましたね。

ですがそれだけではなく、最後の“月の精”のようなコメディ色の強いエピソードもあったおかげで、読後感的には重たさを感じ過ぎることはありませんでした。

主人公の猫猫をはじめキャラも可愛らしく1つ1つのエピソードが比較的コンパクトなので、「普段ミステリーものをあまり読まない」という方にも自信をもってオススメできる作品となっています。

気になった方はぜひ1度手にとって読んでみてください!

 

〜追記〜

『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』10巻の感想記事

以下の記事に『薬屋のひとりごと ~猫猫の後宮謎解き手帳~』第10巻の見どころをまとめています。

合わせてご覧ください。

[ネタバレ注意]『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』第10巻|黒幕の存在が後宮を掻き乱していく

 

以上、『薬屋のひとりごと ~猫猫の後宮謎解き手帳~』第9巻の見どころ&感想記事でした。
ありがとうございました。

 

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