[ネタバレ注意]『近畿地方のある場所について』最新第1巻｜複数の怪談が1つにつながるモキュメンタリーホラー！
今回は、別々の奇妙な怪談に1つの繋がりが浮かび上がってくる怪作モキュメンタリーホラー小説のコミカライズ版『近畿地方のある場所について』第1巻の見どころ&感想記事です。
（※ネタバレを含みます。）
その表紙がこちら。
タイトルの後ろで不気味に笑っているこの少女は、下校中に家に着く直前で行方不明になってしまったKちゃんです。
そして縁もゆかりもない地域の深夜の山奥で目撃証言のあった彼女は、表紙と同じ顔で「お嫁さんになったの」と言って再び山に消えていったそうです…。
このマンガでは、上記のような奇妙な怪談がいくつも取り上げられていき、主人公がそれらの繋がりから行方不明になった友人の足取りを追う、というモキュメンタリー的な展開で話が進んでいきます。
ちなみに「モキュメンタリー」とは、「まがいもの」を意味する「mock」と「実録」の「documentary」を組み合わせた言葉で、事実であるかのように表現されたフィクション作品のことを指すようですね。
そのため、「どこかではこんな奇妙な出来事が起きているかもしれない」と思わせられる妙なリアルさがあり、1つ1つの怪談は短くてもしっかり怖さを感じる作品となっていました。
今回の記事では、そんな『近畿地方のある場所について』の第1巻の見どころを、感想も含めてまとめてみました。
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（※この記事ではネタバレを含みます。ご注意ください。）
もくじ
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『近畿地方のある場所について』のあらすじ
以下に『近畿地方のある場所について』のあらすじを載せておきます。
行方不明になった友人・小沢。
オカルト雑誌の編集者であった彼は、失踪する前に「●●●●●」という地域にまつわる怪談を取材していた。
過去の雑誌記事からの引用、読者からのおかしな体験談、インターネット掲示板の書き込みーー
彼の足取りを追うため、彼が収集していた資料を読み解いていくと、別々の怪談として扱われていたそれらにはある繋がりが浮かび上がってくるのであった。
小説投稿サイト「カクヨム」で発表され、口コミ的に波紋を呼んだ怪作モキュメンタリーホラーがコミック化。
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『近畿地方のある場所について』1巻の見どころ&感想[ネタバレ]
それでは、さっそく『近畿地方のある場所について』第1巻の内容に入っていきましょう。
行方不明になった友人・小沢が調べていたものとは？
主人公の友人の小沢という男性は、出版社でオカルト誌を担当している20代半ばの編集者です。
そしてそのオカルト誌が初担当だった彼は、会社の倉庫にあるバックナンバーや取材資料全てに目を通していく過程で、いくつかの怪談や事件記録にある共通点を見つけました。
それが、「これらは全て近畿地方の山に囲まれた●●●●●と呼ばれる一帯で起きている」ということでした。
これに関して最初は「ただの有名な心霊スポットなのでは？」と思っていたのですが、どうやらそう単純な話ではないようなんですよね…。
その後、彼の調査はここからさらに深淵へと踏み込んでいくことになります。
複数の怪異の元凶は近畿地方の「山」だった？
これまでの調査で小沢が気づいたこと、それは複数の怪異に近畿地方のとある「山」が関係しているということでした。
またそれを足がかりに●●●●●と「山」について調査を進めていくと、その2つが関係している怪談や事件記録が他にもたくさん出てきたと小沢は言っていました。
どうやらこの「山」は県境に位置しているため、その「山」の西側と東側の心霊スポットはそれぞれ一括りにされても、「山」の周り一帯をまとめて着目する人はいなかったみたいですね。
そして、この発見をきっかけに小沢はオカルト誌の目玉特集を「●●●●●の『山』」に決め、同時にこの話を書いている主人公に特集の執筆依頼をしていました。
このようにして彼が熱意を燃やして調査を進めた行く末が“行方不明”という結果になっているので、この先で彼の身に一体何があったのかが気になります。
近畿のある「山」の周辺で起きている怪異の内容とは？
この第1巻には表紙の女の子の怪談以外にも、1話に1つ以上のペースで●●●●●の「山」周辺の怪談や起きている事件の内容が語られていきます。
林間学校で保養所に宿泊していた学生たちが、山から「おーい」「おいでー」という声を聞き、真っ白な人の足を見た件。
心霊スポットになっているトンネルに来た動画配信者が、口を大きく開けたスーツ姿の男に追いかけられて襲われた件。
特定のマンションに住む子供たちが、「身代わり」を必要とする「まっしろさん」と呼ばれる遊びをしていた件。
ネットで●●●●●周辺の物件を見ていた人が、両手を真上にあげた女性が映り文字化けしたテキストが記載された不気味な和室の物件情報を見た件など。
どれも短くはあるんですがしっかりゾッとさせられる奇妙さや怖さがあり、ふとした時に思い出すようなエピソードばかりだったんですよね…。
これらの怪談の怖さを存分に味わいたい方は、ぜひ文字だけではなく絵と一緒にご自身で読んでみてください。
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まとめ
物語のプロローグとなる第1巻でしたが、ホラー要素は十分すぎるほどに詰まっていた1冊でした…。
ただ現時点では●●●●●の「山」周辺で怪異が起きていたということしか調査が進んでおらず、小沢の行方や怪異の真相はまだ明かされていません。
ただ、1つ1つの怪異にも不可解な要素がいくつか含まれており、後々の展開でこれらの要素が真相に繋がってくるとしたらかなり読み応えがありますよね。
はたしてこの近畿地方の●●●●●の「山」には一体どんな秘密が隠されているのでしょうか？
次巻以降の展開からも目が離せません。
『近畿地方のある場所について』2巻（8話〜）の発売日は？
続く8話以降が収録された『近畿地方のある場所について』第2巻は2024年の秋頃に発売予定のようです。
詳細が分かり次第、このブログでもお知らせしますね。
以上、『近畿地方のある場所について』第1巻の見どころ&感想記事でした。
ありがとうございました。
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