[ネタバレ無し] マンガ『レベルE』|冨樫義博先生が描く宇宙人SFオムニバス
今回は、連載が始まったのは20年以上も前なのにもかかわらず、今だに根強い人気を誇る冨樫義博先生のSFオムニバスマンガのご紹介です。
そのマンガがこちら。
『レベルE』です。
このマンガは週刊少年ジャンプで1995年から約1年半、週刊誌としては異例の月1掲載で連載されていました。
月1だった理由は冨樫先生がアシスタントを雇わず、全て自分一人の作業で作品を完成させていたからだそうです。
そして約15年の時を超え2010年にはアニメ化、さらに現在2018年には週刊少年ジャンプ50周年記念としてLINEスタンプまで発売されています。
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レベルE (J50th)-LINEスタンプ
本当に時代を超えて愛されている作品だということを実感させられます。
今回はそんな『レベルE』について、その見どころをまとめてみました。
ネタバレは極力しないつもりです。全3巻(文庫版は上下巻)なので、詳細はぜひご自身の目でご確認ください。
『レベルE』の見どころ
オムニバス形式の宇宙人SFマンガ
「オムニバス」とは、それぞれ違う話を書きながらも全体としては1つの作品となるように構成された形式のことです。
繋がりのある短編集のようなものですね。
そしてこの『レベルE』はオムニバス形式のマンガであり、全体を通して以下の8つの短編から構成されています。
バカ王子・地球襲来編:No.001 – 003、単行本1巻に収録。
食人鬼編:No.004・005、1巻に収録。
原色戦隊カラーレンジャー編:No.006 – 009、2巻収録。
マクバク族サキ王女・ムコ探し編:No.010・011、2・3巻に収録。
高校野球地区予選編:No.012・013、3巻に収録。
原色戦隊カラーレンジャー・人魚編:No.014、3巻に収録。
バカ王子・結婚編:No.015、3巻に収録。
バカ王・ハネムーン編:No.016、3巻に収録。
それぞれの短編の名称は正式なものではないのですが、とても的確なタイトルなのでこのまま使わせてもらいますね。
また、すべての短編の舞台は同じ1つの世界で共通しています。
この8つの短編の1つ1つがそのまま連載になりそうなぐらい内容が濃く設定もしっかり練られているので、3巻で完結してしまうマンガとは思えないほどの読み応えがあります。
僕が特に好きなエピソードは以下の2つです。
バカ王子・地球襲来編
「バカ王子」とは上のマンガの表紙を飾っている男(宇宙人)のことです。
この王子が突然地球にやってきて高校生の男女を巻き込んで騒動を起こす、というエピソードなのですが、王子のずば抜けた自由奔放さに笑ってしまいます。
この自由さは他の短編にも影響を与えるほどなので、『レベルE』を読む上では必ず押さえておきたいエピソードです。
原色戦隊カラーレンジャー編
『HUNTER×HUNTER』のグリードアイランド編が好きな方は、きっとこのエピソードも気に入っていただけると思います。
どんなエピソードかというと、
バカ王子の退屈しのぎに選ばれた5人の小学生が無理やりカラーレンジャーへと改造されてしまい、ゲームのような世界観でレベルアップを重ねていく
という感じです。
個人のカラーやレベルごとに使える能力も違っていたり、RPGのような世界観も綿密に再現されていて、8つの短編の中で一番少年マンガっぽいんじゃないかと思っています。
本当にグリードアイランドの元ネタだとしたら面白いですね。
まとめ
20年以上前に発売されたマンガとは思えないほど、いつ読んでも面白いマンガです。
冨樫先生の自由な発想が存分に発揮された『HUNTER×HUNTER』『幽☆遊☆白書』に負けない名作ですね。
この『レベルE』の制作背景などの裏話は、当時の冨樫先生のアシスタントも勤めた味野くにお先生が描かれたマンガ『先生白書』でも語られています。
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では、ありがとうございました。
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